お父さんが誇りに
思える行動を
6人兄弟の長男として生まれました。小さい頃から、父はアルコール依存症で気が付けば、母からも離婚という言葉が出るようになり、家族が壊れる不安と長男なのに何も出来ない歯がゆさも相まって1人で涙する日々を送りました。後に、お父さんは退院し家族がまた1つとなって穏やかな感情を取り戻しました。
高校生になり、職人さんが格好いいという憧れから塗装のバイトを始めました。しかし、父親が会社経営をしていたので、僕は後継として将来が決まっていました。それでも塗装を諦められず、想いを伝えたところ、「わかった。」の一言で了承してくれました。それから本格的に地元の塗装屋で働きました。ガムシャラに修行を続けて、初めて1人で任せられた時に出会ったお客様に『若いのに丁寧で良い仕事をするわね♪』という言葉をいただきました。今までの苦労が全て報われた気がしました。帰りの車では、たまらずワンワンと男涙を流したのを今でも鮮明に覚えています。
数年後に独立を決め父にも報告したところ「お前ならできる。」と背中を押してもらいました。これから頑張るぞ!という時に、父が47歳の若さでこの世を去りました。僕には頑張りたい理由があるんです。空から見ているお父さんが誇りに思える行動をしなければならない。そのためには、この手仕事が天職だと教えてくれたお客様に磨いた腕で恩返しし続ければならない。これがこの仕事に掛ける私の想いであり信念です。