難病の母を少しでも
楽にさせてあげたい
小さい頃に両親は離婚し、女手一つで、お母さんに育ててもらいました。それと同時期に、難病を発症した母は、衰えていく体に鞭を打って働きながら、愛情一杯に育ててくれました。疲れ果ててリビングの椅子に座り、そのまま寝てしまっている母の姿を今でもよく覚えています。それでもなぜだか、寂しい気持ちが生まれてしまう。お母さんの気持ちも痛いほど伝わってくる。やり場のない心を引っ提げて中学の頃から非行に走るようになりました。警察に呼び出されて謝る母の姿を見て、「このままじゃいけない、少しでも楽にしてあげたい。」と気持ちが芽生え、中学卒業しすぐに働きに出ました。
そこで塗装に出会いました。ドン臭い私は、うまくいかない毎日で、何度も辞めたいと思いました。それでも母に恩返ししたい一心で、必死にしがみつき、初めて現場を任された時の話です。お客様から「若いのに立派ね。帰ってくるのが楽しみになったわ♪」と仰っていただきました。何気ない一言かもしれませんが、僕の手仕事でこんなにも喜んでもらえるんだと熱いものが込み上げてきて全てが報われた気がしました。
その後、お陰様で独立をするまでに至りました。塗装屋こそが天職だと教えてくれたお客様に恩返しをし続けたい。今も強く生き続ける尊敬してやまない母に決して恥じない仕事を見せ続けたい。これが僕の塗装に懸ける想いであり信念です。
代表 茂木 碧