恥じること無い
職人仕事を
幼い頃、両親は共働き。近くにいた、ばあちゃんと過ごしていました。子どもながらに、ばあちゃんに、わがままを言うとひとりぼっちになってしまうんじゃないかと、とても不安でしたが、それは要らぬ心配で。いつも優しい笑顔のばあちゃんで心から安堵を覚えました。
大人になり、就職で上京し、負けず嫌いの私は田舎者と馬鹿にされるのが嫌で、故郷から距離を置いていた時期がありました。そんな時もおばあちゃんは”おかえり”と笑顔で待っていてくれました。その後、歳を重ね痴呆が進んで私の事がわからなくなっても、優しい笑顔のおばあちゃんでした。もっと早く会いに来て、安心させたかったと心から後悔したのを思い出します。
その後、友人の誘いで塗装の仕事を始めました。早く仕事を覚えたくて、必死になって修行に努めました。1人で現場を任せてもらえる親方になった頃のことです。いつものようにお客様に朝の挨拶すると「ありがとう、朝日を浴びるとキラキラしてとても綺麗、お願いして良かった。」と最高の笑顔で話しかけていただきました。思いがけないお言葉で、嬉しくて、嬉しくて、涙が溢れ出てお客様を驚かせてしまったのを思い出します。
“この仕事を選んでよかった!”心からそう思っていました。正しく天職です。自分の生きがいを見出してくれたお客様に。大好きな天国のおばあちゃんに。そして私の宝物の家族に恥じること無い職人仕事を届ける。これがこの仕事に掛ける私の想いです。
代表 大崎 誠