磨きを掛けた腕で
恩返しし続けたい
5人兄弟の長男として生まれ、人一倍気が小さい私は、親から注意される度に「僕の事、嫌いなんだ」勘違いしてしまい、さらに弱気を身につけた私は、小学校で、いじめにあい「クラスからも嫌われているのか」と世界で一人ぼっちのような感覚に陥ってしまいました。その事がきっかけで家で、暴れるようになり「僕なんか生まれなければ良かった。」とより一層、捻くれてしまいました。そんな私も、サッカーをやっている時だけは、無我夢中になれました。努力が実を結び、長崎市代表に選ばれたのです。その時の母の喜びようは、今でも鮮明に覚えています。お母ちゃんが喜ぶと「こんなに幸せなんだ」と気付かされました。ですが、中学にあがると文武共についていけなくなり、高校にも進学出来ませんでした。
そんな時に先輩から、「塗装のバイトに来ないか」と誘われました。最初は、イヤイヤでやっていましたが、ある日、お客様から「キレイになったね!ありがとう!」と言葉をかけて頂くことがありました。何気ない一言に思えますが小さい頃から自信をもてなかった私には、「こんな自分でも、人の役に立てるんだ!」と気がつかせていただき、とめどなく涙が溢れ出ていました。
それから歳を重ね、今では6人の子供を持つ父親となりました。一生懸命、真面目にやれば、誰かの役に立てる。そう教えて頂いたお客様に、磨きを掛けた腕で恩返しし続けたい。それが私のこの仕事に掛ける想いです。