あの日の声で
塗装が自分の天命に
両親と兄の4人家族で育ちました。兄は、背も高く細身。私は、顔が大きく足も短い、おまけにぽっちゃり体系で、みんなに冷やかされてばかり。人の目を見る事が怖くて「なんで自分だけこんなに醜い姿なんだ。」と奥歯をかみしめる日々でした。
中学にあがり反発心から非行に走り親を困らせてばかり、高校進学したものの、母に辞めると伝えました。すると今まで見たことのない表情で涙を流しながら手を握り「お願いだから学校だけはちゃんと行って!。」その真剣な眼差しを見て私は、目が覚めました。大きな愛情に、家族の絆の深さを痛感しました。自分は何をしているのだろう「母ちゃんを悲しませるような事をしたら駄目だ!」と思い、なんとか高校も卒業できました。
その後 19 歳で塗装の仕事に出会いました。覚えが悪い私でしたが、何とか現場を任せられるようにまでなり、その後、結婚し娘も生まれ、独立させていただくまでになりました。
とあるお宅のおばあちゃんに工事の最終日「ありがとう。明日から寂しくなるわ。」と言って頂いた時、全身に衝撃が走りました。お客様にとっては何気ない一言だったかも知れませんが、目頭が熱くなり、これまでの苦労が報われたかのように感動したのを今でも鮮明に覚えています。
この仕事こそが天命だと教えてくれたお客様に恩返しし続ける。大切な家族が誇れる手仕事を提供し続ける。これが私の使命です。あなたに出会えたこと心から感謝しています。
